日能研、四谷大塚、SAPIXの小3のテキストの比較

関東方面で中学受験向けの塾は沢山あるのですが、大手といったら、驚異的な合格者数を出すSAPIX、生徒数も1万人ぐらいいるという日能研、そして、自分が子供の頃、圧倒的な存在の四谷大塚があげられます。そして早稲田アカデミー、栄光ゼミナールなども有名ですよね。早稲田アカデミーは四谷大塚の教材と独自のテキストを使っているとのこと、栄光ゼミナールは学習塾と進学塾の中間のような存在で、今回は検討していません。

中学受験をしていない親にとっては、電車の広告でもおなじみの日能研、最近躍進中のSAPIXがなじみ深いようですが、自分が子供の頃は四谷大塚に入るための塾があったぐらいで、一番気になっているのは四谷大塚です。最近の中学受験の状況は30年前とは大きく違っているようで、四谷大塚もテスト会だったのが授業を行う学習塾スタイルに変化したそうです。

昔、自分のいっていた中有学受験塾は与えられたオリジナルテキストを自分で学習し、毎週日曜日にテストがあり、その後先週のテストの解説というスタイルでした。成績に応じた「クラス」はあったものの、小さい規模だったせいか、テスト内容も教室も同じでした。

テスト後に先週のテストの解説はやってもらっても、今週のためには別の勉強をしているわけで、既に忘れている内容だったりして、この仕組みはあまり良いとは思えませんでした。
ですから現在の塾スタイルの方針は、断然良いですよね。

そこで、検討するのは先生とテキストだと思ったのです。
先生はどんな先生がいるか、実際レベル分けがあり、その先生に学べるか分からない訳なので、選べませんが、
テキストは、結構違うようです。
そこで調べて見ました。

特徴的なスタイルのSAPIX

なんといっても圧倒的な合格数を誇るので、どうせ入れるならSAPIXかと思っていました。
ただ、合格者数と合格率は大きく違う物です。
とにかく、分量が多いという印象があります。1年分のテキストも段ボール1箱ではすまないぐらいの量。
また、B4の大きさのテキストは、1週間ずつの分冊で整理しにくい。
机に対して大きすぎる感じもしますし、やりにくいと思いますが、
理科と社会に関してはフルカラーの表紙が全体を上手くまとめてあり、とても良く出来ていると思います。
また、社会に関しても、原因と結果などがしっかり説明されていて、記憶に残りやすい、整理されたテキストです。
受験が終わったこのテキストを見せてもらいましたが、見かえした形跡も無く、開成の子でもかなり空欄が目立ちます。
つまり、全部を行うことはとうてい無理じゃないかと思われます。
一度やったら、それでおしまい。ただ、その週で全部理解してしまおうということなのだと思います。

低学年向けのテキストは、そこまでではなく、知的好奇心を刺激しそうな内容だと思いました。

こなれているテキストの四谷大塚

こちらも使用済みのテキストを見せてもらうことが出来ました。
問題数は少なめで、テキストも分厚くはありません。
これで効率的に学習でき難関中学に合格できるなら申し分ありません。
予習シリーズという名称で、事前に解説があり、その後ちょっと問題があるというもので、
分かりやすいと思います。
算数国語に関しては、黒と赤と青の3色刷ですが、フルカラーではありません。
そのほかにも漢字の練習、1行計算など色々な問題集があります。
特に良いと思ったのが漢字の練習で、漢字の字源まで記載されています。
様々な進学塾でも利用されているだけあって、評価が高いのでしょう。

日能研のテキスト

こちらは小3のテキストのみ見せてもらいました。
黒1色の印刷で、四谷大塚より分量のあるテキストです。
自分で考えるということをテーマにしていて、単に問題を解いておしまいとはならずに、色々な記述をさせるようになっています。
なぜそうなったのか?という部分を重要視しているように感じます。
内容自体は、さほど難しくは無いものの、これを授業で議論しながらやっていくとなると、先生の力量も問われると思いますし、最近求められている能力と一致しているようにも思われます。
これを随分前から行っている日能研は、一歩進んでいるとも言えますが、実際の受験がどうなるのかは別問題ですね。

特徴が大きく出ている

これらの大手のテキストは、かなり特徴が出ていると思いました。
どこも、単に詰め込み教育をするという内容では無く、物事を深く見る目を養わせるように作られたということは良くわかります。それぞれノウハウが活かされているのでしょうが、三者三様でこれが同じ目的のためのテキストだと思えないくらいです。

四谷大塚が一番オーソドックスなテキストで、多分素直に勉強していれば、順調に試験が出来るようになると思われます。

SAPIXは物量で、ありとあらゆる問題パターンを解いてみて経験をつくという方針のようで、かなり大変だと思いました。
算数に至っては問題ばかりで、多分教室で初めてやり方を習い、問題を解いて定着をさせるというスタイルです。授業に出なければ、その部分は抜けてしまいます。解説はありますが、その解説でやり方がすんなり分かると言う事も無いので、授業で追いついていけないと大変なのだろうと思いました。

日能研は、高学年のテキストを見ていないのですが、一見回り道をしていると思われます。
多分高学年になったら、こういう内容のものは無いと思うので、この時点で習ったことがどのくらい役に立っているのか知りたいですね。

低学年のテキストだけで考慮するとSAPIXに特に光るものを感じますが、高学年のもの、特に数学は厳しいと思いました。

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