社会の参考書と中学受験塾のテキストの違い

昔から、小学生向けの受験に対応する参考書というのがあり、今でも健在なのが「自由自在」。この参考書、親の方が「まだこの本あるの?」びっくりしていました。そのくらいロングセラーです。馬のマークの受験研究者。懐かしい。

昔に比べてページ数も増えている気もしますが、競合もたくさん出ています。
旺文社のわかる社会、学研のはてなに答える、応用自在など同様の体裁のものも同時に比較します。

今回は社会に注目、しかも4年生です。4年生では大抵地理を習いますが、
受験全般で見ると地理の扱いは低く、このような網羅的な参考書では、ページ数はあまり割かれていません。だからこそ、どうなのか?と思ったのです。

比べて見れば一目瞭然。サピックスなどは3年から地理(地誌)をやって夏期講習でもやりますが、都道府県ごとに細かく学びます。それに比べると、1ページ1都道府県などダイジェスト、覚えるところだけ書いてあります。

一度習ってしまい、記憶チェックとして使うなら良いのですが、なぜそうなのかという視点があるかないかで学習意欲も、記憶定着率も大きく違うでしょうし、何よりも学ぶ意味も違ってくると思います。

塾のテキストは、サピックスと四谷大塚の予習シリーズのみですが、やはり、こちらのテキストは地理、機構、産業を丁寧に結びつけて説明しています。

しかし、上記の3つの参考書は、なぜそうなのかという部分がなく、現象のみあげられています。これでは、社会はただの暗記科目になってしまいます。

わかる社会。これは、ページ数もあり、文字の大きさもほどほどで、この中では情報量としては最も多そうなものですが、各都道府県半ページの扱いです。

例えば、香川県は、
日本で最も面積の小さい県。雨が少なく水不足になるため、昔からため池が作られている。
小豆島ではオリーブの栽培が盛んで、オリーブオイルが作られている。

という具合です。

瀬戸内海気候は、中国山地と四国山地に挟まれ、太平洋側や日本海側から来る雨は山で遮られてしまい、黒潮や対馬海流などの暖流の影響を受けず、乾燥しているからという理由が関連づけられていません。

さすがに、塾のテキストは、思考誘導が出来ていて、なぜこのような産地となったのかが書かれていて記憶に残りやすいです。情報のネットワーク化が出来るのです。

こういった点ではサピックスが最も優れていて、予習シリーズは全ページカラーで別の視点もあるのですが、網羅的ではなく、代表的な気候の都市のみです。

地理は、地誌という特定の地域の情報の部分と、系統地理という分野別の特色を扱う部分に分かれるのですが、最終的には系統地理の方が重要なのでしょうが、このように地誌の部分を系統立てて解説してある市販の参考書は見つかりませんでした。

逆にこういう参考の下良いところがあり、サピックスのテキストでは三角州と扇状地の違いが今ひとつはっきり分からないのが、わかる社会には1ページ割いて解説されていて、さすが参考書といったところでした。

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