大手進学塾の比較2 日能研編

SAPIXに引き続き日能研です。

日能研は中学受験の分野で老舗で、電車広告でも「しかくいあたまをまるくする」でも認知度があると思います。実際、昨今の教育改革の影響もあり、思考力を高めると言うことを前面に出してきており、「学ぶチカラテスト」という記述中心のテストも年に2回開催しています。このテストは、「総合」という科目があり、算数でも国語でもないテストですが、思考力を見るように作られているそうです。読解力も必要で作文力も必要なテストです。

そういう日能研ですが、結局受験は受験、受験にあわせた指導が出来るかどうかが重要です。
四谷大塚全盛だった時代がありましたが、日能研の中学受験塾の台頭で日能研全盛の時代が来ました。21世紀になってからは、SAPIXが勢力を伸ばしてきており、一時の勢いがなくなっているように見えます。

日能研のテキストは、低学年向けは、思考力にフォーカスした内容で、とても良く作られています。
ちゃんと原理を帰納法で解らせてくれるように出来ています。しかし、ただとても長い。
低学年ですとこれがネックになるかも知れません。

現在は違うようですが、四谷大塚のジュニア予習シリーズは、演繹法で先に理論的なものを解説して問題を解くというもの。この方が一般的ですが、結構解説が小学生3年生程度では難しいと感じます。特に国語の解説でそう感じます。

4年生のステージIまでは、思考力強化の傾向ですが、後半で使うステージIIからは中学受験にフォーカスしていきます。日能研の算数は易しめに感じます。
しかし、難関校にフォーカスしたSAPIXや数年前のテキスト改訂でSAPIXに合わせてきた四谷大塚は、中堅校(偏差値60以下)向けには多少進度が速く、ちゃんと理解して進んでいるのか不安になる人には、こちらの方が効果的だと感じます。

日能研は先生は全て社員だそうで大学生のアルバイトはいないそうです。
そこは良いのですが、先生の年齢層が徐々に上がってきているかも知れません。
山手線内の都心部の教室には、あまり相当な年配がやっているというは見ませんでしたが、、、

また、教師への研修制度、評価制度も進んでいて、生徒からの評価、先生自体も試験を受け、それも公開されているようです。

以前も書きましたが、定期テストや公開テストのしくみもすばらしく、もっと評価されても良いと思っています。

たぶん一番の問題は、学習がやりにくいシステムなのだと感じます。
SAPIXと比べると、同じ問題や数値替えの問題が出来て習熟度が確認できたり、
その辺がちょっと、、、と感じます。

最近注目を浴びている公立中高一貫校では、適性検査という名前の入試があります。
この適性検査に対応しているのか、公立中高一貫校へちょっと強いようです。
近年大学受験改革も行われるため、他の私立中学も適性検査に近い問題が出されることが多くなり日能研も利がありそうです。

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