日能研の全国テストは本当に学力が測れるのか?

日能研といえば、一時、中学受験塾のトップリーダーだったと言える大手塾です。そちらが行っている全国テスト。四谷大塚の全国統一小学生テストに比べてもかなり特殊な点があります。

まず特異点をいくつかあげたいと思います。
●用紙が大きい
子どもからはあまり不満を聞かないのですが、子ども向けの小さな机で、A3ほどの大きな問題用紙が配られます。ページは閉じられていて、さらに解答用紙は別にありますので、非常にスペースを取ります。
慣れている慣れていない、関係なくやりづらいのではないかと感じています。

●問題文がとても長い
国語の読解などはこの大きさの用紙で数ページにわたる文章。読むだけで終わっちゃうのではないかと感じるほどです。

●問いが特殊で、すべて記述式
一番の違いがここだと思います。
一般的な知識を問う問題、処理能力を問う問題と違い、その場で初めて出会う問題を考えさせて解く内容です。
問題自体は簡単で、度胸があれば何かしらかけるし、何か書いてあれば得点も可能です。

どんなことでもそうだと思いますが、初見の問題は、解法を知っているわけではなくいろいろ試行錯誤して解いていきます。普通は簡単にはいきません。ですから、問題としては簡単です。

しかし塾で習ったり、学校で習ったことのアウトプットとしてのテストの域ではありませんので、これで実力を試す事が出来るのかと感じる人も多いのではないでしょうか?

確かに中学受験も、単なる受験マシーンのような子よりも、思考力の高い子を選びたいようですし、問題の傾向もそうなってきていると言われています。結局、中学受験はやはり受験であり、素の頭の良さを単に測るものでもありません。

結論から見ると、偏差値は他のテストと相関性があり、このようなテストでも同様に実力が測れるということが分かります。

様々な知識を総動員して、解答を導く力。直接問われなくても、そのバックグラウンドにある知識がないと、質問の意味が正確にとれなかったり、答えの流れが論理的に作れなかったり、やはり勉強している子とそうで無い子の差ははっきりするなと感じます。

では、いわゆる勉強マシーン的な、暗記や計算力だけ優れたこと思考力の高い子をこのテストで見分けられるのか?ということですが、思考力を見るテストではあるものの、それほど高度な思考力を要求されるテストでもありません。

難関校の思考力は既に高い基礎力がありこれを利用して、問題を解いていくもので、このテストでそこまで見分けられるとは思えないとも感じます。

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