四谷大塚が無料で行っている全国統一小学生テストは小1から小6まで受験対象にしています。テレビCMも流され、小学生にとって日本最大の母集団を持つテストです。
4〜6年生は中学入試もあるので、別としても、1年生は本格的な学習もまだ始まったばかりです。
2年生以降はマーク式でマーク式になれていない子どものために、マークへの記入の練習から始めてテストが行われます。
近年は、中学受験では記述式が増えていることが大きく取り上げられていますが、マーク式で実力が測れるのでしょうか?無料ではなく、有料で行われている受験生向けのテストとどう違うのでしょうか?
まずは、無料で母集団が多いこと、小学生でテストを受けさせることから、それなりの教育熱心な親が多いと思われます。ですから、小学生でも比較的成績が優秀な子が多いかと思われます。地方では、四谷大塚提携塾などが積極的に推進しているテストでもありますから、多くの子は受験向けではなくとも塾に通っていることでしょう。
しかし、受験を目指し塾などで勉強している子どもと比べれば、一般の補習塾とレベルが違います。四谷大塚提携塾ということは、四谷大塚のテキスト「予習シリーズ」を使っている塾でもありますから、受験を控えている子どもも多いことでしょう。
しかし、毎週行われている進学塾のテストよりは難易度は低めだそうで、平均して6割ぐらいとれるようなテストにしているそうです。150点満点で100点ぐらいが真ん中に来るテストだそうです。
このテスト、四谷大塚生は受験するものの、他の大手進学塾の子はあまり受験しないともいわれているようですが、受験者数は最大です。
では、受験目的の子には意味がないのかというとそうでもないと思います。このテストはマーク式といってもよく考えられている問題が多く、実力がないと正解できません。
実は選択式というのは、以外と作るのが難しく、間違いそうな近い選択肢を作らないといけない訳です。記述式ならば、少し違っていても三角(減点)ですみますが、選択式ならば、○か×かのどちらかになってしまいます。
四谷大塚の国語のテキストを見るとやたらに抜き書き式の設問が多くあります。
抜き書き式は、選択式よりも作るのが簡単で、答えも一つに定まるので採点も楽だからです。
記述式は作るのは簡単ですが、採点するのが難しく、採点者によって得点が異なってしまう恐れがあります。
そのため、選択式は作問者の力量が問われます。記述式の方が難しいというのは見た目の問題だけであって、以外と減点で点数がもらえたりするので、得点しやすい場合もあります。
選択式は、とりあえず回答できるものの、確実に正解を導く力もないと正解にたどり着きません。
こういった意味で、選択式でも実力はしっかりと測れますし、難易度も維持できるのです。
また、母集団が大きいのも大きな特徴です。
進学塾には、優秀な子だけがいると思われがちですが、
必ずしもそうではありません。
1年生から通っていたり4年生から通っていても、偏差値40台という事もあります。
そういった意味でも受験して損はないテストだと感じています。