最近の算数の参考書の流れに、思考力を高める目的のものが多数刊行されています。
ただ計算能力を高めるだけでは無く、このような傾向は好感が持てます。
残念ながら学校教育では、あまり関係なさそうですが、、、、
この本の仕組み
2年になると自分で読んで問題も解けるようになるので、こういう問題集を探し出して結構購入していますが、「算数ラボ」というのがシリーズで売っているのが見つかりました。10級から6級まであり、10級が小1・2、9級が小3、8級が小4、7級が小5、6級が小6向けです。
日頃自宅である程度学習習慣が付いていれば、9級でも優しいか難しいかという程度で、10級ですと簡単すぎると感じました。
就学前、小1とでは相当違うし、小1と小2でもかなり変わってくるので、小1と小2をまとめてしまっているのは、少しおおざっぱな感じもしますが、あくまでも目安です。自宅で宿題ぐらいしていなければ、小2でも10級と考えても良いかもしれません。
スポーツが上手になるにはトレーニングが必要なように、計算や漢字もトレーニングが必要だから、考える力を伸ばすのも同様にトレーニングが必要というコンセプトです。しかし、トレーニングというと似たような問題を延々と行い、スモールステップで難度を上げるというトレーニングを思い起こすかもしれません。
問題量とバラエティーが多彩
しかしこのドリルは、その手のものとは一線を画していて、様々なバラエティーに富んだ内容で少なくとも見た目が同じ問題は無いように見えます。問題数も130問ぐらいあり、この手のドリルが30〜50問程度のものがほとんどの中、倍以上の問題が収録されています。良くこんなに色々問題を考えられるもんだと感心します。
面白い事に、各問題には、算数の内容の観点と考える力の観点というものが記載されていて、
内容は、「数と量」「空間と形」「変化と関係」「データと不確実性」「論理」
考える力は「情報・条件を使いこなす力」「筋道を立てて考える力」「ものの形を認識・想像する力」
という指標があります。
自分の子供がどこが弱いか知ることが出来ると思います。
ステージが1〜3とチャレンジ問題という次の級の問題が10問ほど入っていて、少しづつ難度が高くなっています。
この本は「思考力検定」というテスト行っている会社が発行している本で、実はこの検定の教材だったんですね。
しかも確認テストはホームページからダウンロードできる形式を取っており、これは本書を買わなくても誰でもダウンロードできるようです。
問題の質は?
問題数も多くバラエティーに富んでいて素晴らしいのですが、質はどうなのでしょうか?
9級はまだまだ易しい問題なので、これだけで光るものがあるのかどうかを決めつけるべきではありませんが、
非常に素直な問題が多いと思います。
算数の問題で良くあるものも含まれていますし、
パズル的な問題、四谷大塚の「はなまるリトルちのう遊び」や「サピックスのきらめき算数脳」「きらめき思考力アップ」に近い問題もあったりします。
これでしかない問題というものは特に見つからない反面、様々なものを網羅していると言えるでしょう。
同じ問題がほとんど無いのは良い反面、間違った場合もう一度トライしたいときに、次のステップには似たような問題はあるのですが、同じレベルで類題を探すのに苦労するかもしれません。
様々な思考力を試せるのですが、この団体が行っている思考力テスト受けることが出来るので、
実力試し、定着率のチェックにも訳に立つかもしれません。
3〜4級ぐらいに受かると高校入試で考慮・参考の対象になるそうです。
小1〜2年生用
小4年
小5
小6
中1(?)